ビジネスマンではない父より息子への果てしない手紙

人生の荒波に乗り出した息子たちへ

心の傷

 何十年も生きてくると、その間には、他人(ひと)を傷つけたり他人(ひと)に傷つけられたり、そういうことが何度かはあるのが普通だと思うのだけれど、父さんにはあんまりそういう記憶がない。

「だから俺はきっと他人(ひと)様より幸福な人生を送らせてもらっているんだろうな」と母さんの前で述懐したら、
「それは単に鈍くて忘れっぽいだけ」と即座に言われたことがある。

だがな、負った傷を何度もいじっていると化膿してしまうから、「鈍くて忘れっぽい」のも才能の一つだ。
まあそういう才能がなくても、なるべく「鈍いふり」「忘れたふり」をするっていう対処の仕方もあると思うんだ。

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